管理組合の業務には何があるのでしょうか。

管理組合の業務として、マンション敷地及び共用部分の維持管理があります。具体的には、清掃や設備点検など共用部分の維持管理、総会や理事会の開催、管理費や修繕積立金等の出納・会計業務等となります。
なお、管理規約に規定する管理組合の業務は、それぞれの管理組合によって相違があります。

管理規約とは何ですか?

マンションの共用部分の範囲や使用方法、理事会の権限や義務など管理組合運営に必要なことが決められていて、入居者同士が、共同生活を営む為に定められる各マンションのルールブックが管理規約です。区分所有者(賃借人等の占有者も含む)は、区分所有法と同様にこの管理規約を守らなければなりません。区分所有法との優先関係については、区分所有法の強行規定に抵触しない限りにおいて管理規約の定めが優先します。
また、管理規約の条文等を変更することは可能ですが、法律の定めで変更ができない内容もあります。規約の変更には、区分所有者総数及びその議決権総数の一定割合以上の承認が必要となります。
また、専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、管理組合がこれを行うことができます。例えば、構造上一体となった配管については、共用部分及び専有部分を管理組合が管理を行うこととすることができます。ただし、この場合の費用の負担について、配管の清掃等に必要な費用は、管理組合が負担することが可能ですが、配管の取替え等に必要な費用のうち専有部分に係るものについては、各区分所有者が実費にて負担すべきものです。

マンションの「専有部分」と「共用部分」の違いについて教えてください。

「専有部分」とは、床、壁、天井、扉などによって他の部分から遮断されていること、および独立した住居、その他の用途に使われる部分になります。
区分所有法では原則として、界壁や床スラブで囲まれた空間の内側だけを専有部分、界壁などは「共用部分」と定めています。
マンション内の「専有部分」を除いた全ての建物部分を「共用部分」といいます。
「共用部分」は区分所有者全員で共有しています。例えばマンションのエントランス、風除室、エレベーター、共用廊下はもちろん建物の構造部分にあたる壁、床、天井、柱なども「共用部分」です。
また、「共用部分」のうち特定の居住者のみが使用する部分を「専用使用部分」といいます。
これらはバルコニー、玄関扉、窓などがあります。
敷地及び共用部分等の管理は管理組合がその責任と負担においてこれを行い、専有部分の管理は当該専有部分を所有する区分所有者がその責任と負担においてこれを行うものとされています。
しかし、標準管理規約では、共用部分のうち専用使用権が設定されている玄関扉、窓枠、窓ガラス、バルコニー、1階に面する専用庭、屋上テラス等の管理のうち、通常の使用に伴うものは、専用使用権を有する区分所有者がその責任と負担においてこれを行うこととされています。
また、専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、管理組合がこれを行うことができます。例えば、構造上一体となった配管については、共用部分及び専有部分を管理組合が管理を行うこととすることができます。ただし、この場合の費用の負担について、配管の清掃等に必要な費用は、管理組合が負担することが可能ですが、配管の取替え等に必要な費用のうち専有部分に係るものについては、各区分所有者が実費にて負担すべきものです。

大規模修繕とは、どのようなことをするのですか?

建物の劣化を防ぎ、耐用年数をより長くするためには、マンションも一戸建ても建物の定期的なメンテナンスが必要です。これに加え、概ね10年程度の周期で実施する工事を大規模修繕と呼んでいます。
具体的には、屋上の防水工事、外壁の塗り替え、給排水設備の取替え等が挙げられます。またそれ以外にも、劣化のみられる箇所の修繕を同時に行うことも多いです。
大規模修繕工事の実施には、その準備期間や実施体制、修繕積立金の確保など、大変な労力が必要となりますので、早い段階から計画的に準備を進めることが大切です。

マンションの大規模修繕工事は、居住者に建築や設備の専門家がいないとできませんか?

よく、「うちのマンションには1級建築士が住んでいるのでその人にお願いして協力してもらえば大丈夫!」とおっしゃる方がいます。
全くの間違いとはいいませんが、一概に1級建築士といっても意匠、構造、設備などさまざまな分野があります。そして大規模修繕工事は、居住者が生活をしながら行う工事であり、新築工事とは勝手が違います。
マンションに住んでいる1級建築士が必ずしも大規模修繕工事に精通しているかどうかは不明です。
自分の職業に自身と誇りを持っている専門家であれば、お金にもならず、一歩間違えばそのマンションに住みづらくなる可能性もある自分のマンションに対し、専門家として関与することはありません。
また、その専門家はあくまでも自分のマンションの「当事者」であり、冷静に物事を判断できる「第三者」ではありません。
大規模修繕のように多額のお金を使って行う事業は、公平性や透明性を担保し、適切な情報開示をしながら進めて行く必要があります。
このようなときこそ、信頼できるパートナーを選んで、管理組合が判断できる資料や情報を提供してもらえれば、管理組合は適切な判断をしながら一大事業を遂行することができます。

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